LIFE くらす

親子で一緒に頭と体を使って遊ぼう!

mamaid interview 岩城 敏之さん

掲載号:mamaid 2019年8月20日号

世界の絵本とおもちゃを集めた店を京都で営み、子どもと遊びの関わりについて全国で講演活動をしている岩城敏之さんが、新庄市で開かれた子育てイベントに出演するために来県。
岩城さんに、子どもにとっての遊びの重要性、子育てするママたちへのメッセージをお聞きしました。

保育園の子どもたちの作品を前に笑顔の岩城さん。子どもたちに与えるおもちゃや保育環境についてもアドバイスいただきました。(撮影場所:新庄市のはぐくみ保育園)

PROFILE
1956年生まれ。京都府宇治市で絵本とヨーロッパ玩具を取り扱う専門店「キッズいわき・ぱふ」を経営している。
海外の絵本の翻訳を手掛け、子どもと遊びをテーマにした育児書も多数執筆。幼児期の教育について、全国で講演活動をしている。

 

遊ぶ理由は「やりたいから、幸せだから」

子どもが成長する上で、遊ぶことにはどんな意味がありますか。

赤ちゃんは、楽しいからハイハイする。子どもは水たまりがあったら楽しいから足を突っ込む。幸せを追及する行為が、 遊ぶ ということなんです。手先が器用になるとか、体が鍛えられるとか、想像力が育まれるとかは、全部おまけ。子どもは思い切り遊ぶことで、自分らしい幸せを見つけているんです。
たとえば、積み木を壁に向かって投げるのも立派な遊びで、子どもにとっては面白くて仕方ない。でも、人にケガをさせたり迷惑をかけたりするのは困りますよね。そういう時は、何がダメなのかを説明しましょう。躾と遊びを仕分けるのです。
家の中には、大人にとっては子どもに触ってほしくないものもいっぱいある。「これは触らないでね。代わりにこれ使っていいよ」と別のものを渡しましょう。子どもがやりたがることをできる環境を用意してあげてほしいですね。

 

スマホやテレビではなく頭と体を使って遊ぼう

子どもにおもちゃを与える際に、親が気を付けるべきはどんなことですか。

遊びのための道具がおもちゃです。わが子がやりたい遊びがわからないと、どんなおもちゃを選んでいいかわからないですよね。おもちゃには目安となる対象年齢は書いてありますが、その子によって成長の早い遅い、興味の違いもありますから。わが子が何を面白がっているのか、気にかけてあげてください。
日本では、子どもにテレビやビデオを見せたり、スマホの動画を見せたりしている場面をよく見ます。でも、子どもが親と過ごす時間は短いです。親子で一緒に、頭と体を使って遊んでみませんか。ヨーロッパでは、おもちゃはボードゲームが主流です。頭と体を使って遊ばないと、子どもは健全に成長しないという考え方なんですね。スマホから離れて、親子で一緒に遊ぶ時間を作ってほしいなと願っています。

 

ワンオペ反対!助け合って子育てしよう

子育てに頑張る山形のママたちにメッセージをお願いします。

子育ては一人でやったらダメですよ。ワンオペ大反対。旦那が忙しいなら、ママ友など仲間を作って一緒に子育てしましょう。母性が誰にでもあって、産んだら誰もが子育てできるわけじゃない。多くの人は「母親ならできて当然」と思い込んでいるし、思い込まされているけど、違います。今の若い世代には、祖父母世代の知識が伝わりにくいから、子育てを一手に担わなくてはならないママは苦しいと思う。
子育ては、みんなで寄ってたかってしなくちゃいけない。未来の人材を作る一大プロジェクトですから。周りの人と助け合っていきましょう。

 

岩城さん推奨のドイツのおもちゃ。ボードゲームなど、頭と体を使って家族みんなで楽しめる物がいいそう。 岩城さんの著書。年齢によって合うおもちゃや、笑顔で子育てをするためのヒントがテーマ。

 

イベントレポート

MOCOマルシェ

カラフルなビーズをボードに挿して好きな絵を描いて遊ぶ子どもたち

岩城さんが登場した子育て支援イベント(主催:最上地域みんなで子育て応援団)が7月、新庄市の最上広域交流センターゆめりあで開かれました。
「世界のおもちゃで遊ぼう!」というテーマで、岩城さんおすすめの手先を使うおもちゃやカードゲームなど約20種類を用意。
親子連れら約二百人が参加し、子どもたちは気に入ったおもちゃを見つけると夢中になって遊んでいました。

 


最新の情報とは異なる場合がありますので、ご確認の上、お出かけ下さい。

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