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「努力を習慣化する場所を山形に」── 株式会社MotivePower 相馬一輝氏が語る自習室『BoostRoom』への想い

100日間の受験勉強が人生を変えた

「努力は報われるかわからない。ただ、努力しないと100%報われない」

この言葉を胸に、山形市七日町に新たな学びの拠点を作ろうとしている人物がいます。

株式会社MotivePower代表の相馬一輝氏です。山形県出身の相馬氏は、県立山形南高等学校から獨協大学へ進学。
2021年から2024年までサイバーエージェントで勤務した後、地元山形で起業の道を選びました。

「大学受験のために100日間、本気で勉強に打ち込んだ経験が今の自分の原点です。

学力が飛躍的に向上し、努力の大切さと自分自身の成長を強く実感できました」と相馬氏は振り返ります。

この「努力の習慣」は、その後の人生の礎となりました。

大学時代にはラクロス部で日本代表に選出されるまでの成果を残しています。

継続してきた努力が、今の自分を支えている」という実感が、新たなプロジェクトの原動力となっています。

なぜ山形に自習室が必要なのか

相馬氏が立ち上げる『BoostRoom』は、高校生から大学受験生、社会人・リモートワーカーまで、あらゆる世代が集中して学習できる自習室です。しかし、なぜ今、山形にこのような施設が必要なのでしょうか。

「山形には頑張り屋な若者が大勢います。でも、彼らを後押しする学習環境は決して十分とは言えません」と相馬氏は現状を分析します。

実際、自習室を使いたいがために塾に通う高校生もいるといいます。

しかし塾の自習室は利用時間や条件が限られ、他の教室の講義の声が気になることもあります。
学校帰りにファストフード店やカフェで勉強する学生もいますが、周囲の目や時間制限、費用負担を考えると理想的とは言い難いのが現状です。

「図書館は無料ですが、静かすぎて緊張感がなく眠くなってしまいます。席数にも限りがあります。山形にも気軽に使えて、適度な緊張感がある快適な自習スペースが必要だと強く感じました

 

理想の学習環境とは

専門家によれば、自習に特化した空間での学習は自宅より効率が良いとされています。

相馬氏が目指すBoostRoomは、この理論を実践する場所です。

「自宅にはスマホやテレビなど誘惑が多いです。図書館は静かすぎます。カフェは長時間の勉強には気を遣います。BoostRoomでは、これらの課題を解決した理想の学習環境を提供します」

具体的には、図書館ほど静まり返らず適度なBGMや人の気配がある一方、利用者全員が「勉強をしに来ている」ため、自然と集中モードで満たされる空間を目指します。

机・椅子・照明・空調などの設備にもこだわり、長時間座っても疲れにくい環境を整備します。

フリードリンクの提供や休憩スペースも用意し、集中とリラックスを切り替えながら効率よく学習できる場所にするといいます。

地方にも「学び続ける文化」を

相馬氏の危機感は、若者の意識変化にも向けられています。「インターネットですぐ答えが見つかり、SNSで他人の成功だけが見える影響から、『結果が保証されないことにはチャレンジしない』若者が増えているように感じます

東京を中心に全国展開する「勉強カフェ」のような学習スペースが30店舗以上に広がる中、地方でも同様のニーズは確実に存在します。社会人やリモートワーカーからも「集中できる作業スペースが欲しい」という声が寄せられているといいます。

「私と同じようにコツコツと努力を積み重ねる人を、一人でも多く地元・山形で増やしたいです。

地方であっても『向上したい』という人たちが切磋琢磨できる場を提供し、地域全体の学びの熱量を上げていきたいです」

着実に進む開業準備

現在、プロジェクトは着実に前進しています。必要な備品の選定や調達計画を進めるとともに、地元の高校生や大学生、社会人へのヒアリングも実施しています。

席予約システムや軽食販売の有無など、利用者目線でのサービス設計を進めています。

「『こんな自習スペースが欲しかった!』と言っていただけるようなサービスを追求しています。

物件オーナーや施工業者ともスケジュールを共有し、オープンに向けて万全の体制で臨んでいます」

相馬氏が掲げる「努力を習慣化し、自分の成長に手応えを感じられる人を増やす」というゴール。

BoostRoomは単なる自習室ではなく、山形の学びの文化を変える起点となるかもしれません。

同じ目標意識を持った仲間が集い、互いに刺激を受けながら成長を加速できるコミュニティ――それが、相馬氏が山形に作ろうとしている新たな価値です。


BoostRoomの実現に向けて、現在クラウドファンディングを実施中です。 プロジェクトの詳細・ご支援はこちらから
https://camp-fire.jp/projects/867815/view


最新の情報とは異なる場合がありますので、ご確認の上、お出かけ下さい。