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乳幼児健康診査を活用しよう

けんこうnavi

掲載号:mamaid 2019年11月20日号

どんなに忙しくても自分のカラダについて、そして家族の健康に関心を持っておくのは大切です。このページは医療や健康に関することをその道の専門家にわかりやすく教えてもらうコーナー。女性として、母として知っておきたい基礎知識をおさえておきましょう。

TOPIC 1 乳幼児健康診査を受けましょう

 生後から受けることになる乳幼児健康診査(健診)は、1歳6カ月、3歳児の他、市町村ごとに時期が決められて行われています。山形市の場合は、4カ月、9カ月の健診は、かかりつけの小児科で個別に受けることができ、1歳6カ月、3歳9カ月頃に集団健診を受けることになります。それぞれの開催時期は、市町村ごとに異なりますので、該当年齢が近づいたら早めにお住いの市町村に確認し、必ず健診を受けましょう。
健診は、身体計測や医師の診察などを通して健康状態を把握することを目的としています。健診の記録は母子健康手帳に記入されますので、これまでの成長を確認することができ、これからの成長の目安を知ることもできますので、ぜひ活用してください。あわせて、母子健康手帳の「保護者の記録」も記入し、健診を家族みんなで子どもの育ちを振り返る機会にしていきましょう。

 

TOPIC 2 問診票の中の「言葉の発達」について

 健診で使用する問診票の中に、「言葉の発達」の項目があるのをご存知ですか? 1歳6ヶ月児健診の問診票には、「お子さんが話す言葉の数」を記入する欄があるため、「周りに比べて言葉が遅い?」「全く話さないけど、何か発達に問題がある?」と心配になる親御さんも多いようです。乳幼児期の言葉の発達には個人差がありますので、その後の成長を見守っていく必要があります。
言葉の発達は、空っぽのコップに、経験が水のように溜まって満杯になった時に、言葉としてあふれ出すと例えられます。赤ちゃんの頃から、早寝早起きを基本に生活リズムを整え、体や指先を使った遊びを一緒に楽しみましょう。体を動かすことは、筋力の発達だけではなく、脳への刺激にもつながります。また、赤ちゃんが発する音を真似したり、指をさしたものを一緒に観察してみるなど、興味や気持ちに共感してあげることも大切です。

TOPIC 3 「恥ずかしい」も成長のあかしです

 3歳を過ぎると、言葉の数も一段と増え、大人とのやり取りもできるようになります。この時期は、「さかな」が「たかな」になるなど、さ行やた行の発音が混在しやすくなります。発音は耳の聞こえとも関係している場合もありますので、お子さんの様子を注意深く確認し、必要な場合は耳鼻科医に相談しましょう。
 特に聴力に問題がなければ言い直させたり訂正したりせず、さりげなく正しい言葉に直して返してあげましょう。健診では、恥ずかくして声を出せないお子さんもいらっしゃいますが、その気持ちも大切な心の成長のあかしです。その場で言葉が出ない場合は、保育園や幼稚園での様子も大切な情報になりますので、園との情報交換を行ってみてください。

TOPIC 4 親子のコミュニケーションを大切に

 お子さんと一緒にいる時に、スマートフォンに夢中になっていませんか? 健診でも、順番を待つ間にスマートフォンを利用しているご家族も増えてきました。生活に欠かせないスマートフォンですが、お子さんが側にいるときは使用方法に気をつけましょう。親子のコミュニケーションには、言葉だけではなく、視線を合わせることも大切です。大人が夢中になり過ぎず、見せっぱなし、預けっぱなしにすることは避けましょう。
 健診はお子さんの成長を見つめるきっかけになります。言葉の発達だけではなく、お子さんの成長や子育てをしていく上で不安に思うことがありましたら、各市町村の母子保健担当課へご相談ください。保健師、栄養士などが、ご家族の皆さんと一緒にお子さんの成長を見守って参ります。

 

アドバイスいただいたのは…

保健師 志田陽子さん

山形市健康医療部(山形市保健所)母子保健課
山形市城南町1-1-1 霞城セントラル3階
TEL:023-647-2280 (月・祝日は閉庁)


最新の情報とは異なる場合がありますので、ご確認の上、お出かけ下さい。

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