SPECIAL 特集

山形大学の学生がエネルギーについて学ぶ!【東北電力SPECIALS】

女川原子力発電所見学に行ってきました!

掲載号:ZERO★23 2023年12月27日号

将来、教員を目指している山形大学の学生14名が、東北電力(株)女川原子力PRセンター&女川原子力発電所の施設見学に参加。原子力発電のしくみや安全性の向上にむけた取り組み、放射線やエネルギーについての知識を深めてきました。

まずは「エネルギー出前講座」

女川原子力発電所の見学に先立ち、山大小白川キャンパスで、地域教育文化学部の学生を対象にしたエネルギー出前講座が開かれました。東北電力山形支店の社員から電気の役割、エネルギーの現状などについての講座を聞いた後、手回し発電機を使用した発電体験を行いました。実際に自分の手でモーターを回して、電気を発生させる「発電」のしくみやはたらきを体感することで、普段何気なく使っている電気の大切さを知ることができました。

 

見て、触れて学べる女川原子力PRセンター

山大小白川キャンパスからバスで女川へ。車中では東北電力山形支店の髙橋さんから最近のエネルギー事情やエネルギーミックスについて、説明を受けました。「原子力発電は、すぐれた安定供給性と経済効率性、発電時にCO2を排出しない点から地球温暖化対策にも貢献する発電方法です」と広報担当の髙橋さん。昼過ぎにバスは女川原子力PRセンターに到着。

 

女川原子力PRセンターは原子力発電のしくみや安全性、放射線やエネルギーについてパネルや模型、映像などでわかりやすく学べる施設です。館内を巡り、1号機の1/50模型や1/2の原子炉模型を見ながら説明を受けました。ウランを加工した燃料であるペレット1個は爪先ほどの大きさで、1個で1家庭の約8ヶ月分の電力をまかなえるとの説明に、「そんなに少ない燃料でたくさんのエネルギーをつくれるなんて」と驚きの声が上がりました。

女川原子力発電所

敷地の広さは東京ドーム約37個分に相当(約173万平方メートル)。周辺が三陸復興国立公園に指定されているため、発電所の建物やデザインを周辺環境と調和するよう配慮されています。

先人の「備え」の思想を受け継ぎ、信頼され、安心いただける発電所を目指して

続いて、一行は女川原子力発電所へ。東日本大震災では震源地からもっとも近い原子力発電所にもかかわらず安全に停止できたのは、想定を越える規模の津波を見据えた敷地高(海抜14・8メートル)が大きかったといえます。震度6弱、最大約13メートルの津波が押し寄せたものの、女川原子力発電所は津波による被害を免れることができました。女川原子力発電所では何重もの対策、耐震補強などの安全強化対策工事が進められております。

 

施設案内

さらなる耐震補強により、地震に対する耐性を強化しています。

電源の喪失を想定した運転操作訓練など万一に備えた訓練を重ねています。

原子炉の冷却に7日間対応できる淡水貯水槽。

防波堤は対応できる最大限の高さを目指し、海抜29mに。

もしもの時にも電気を確保できる、ガスタービン発電設備や地下軽油タンク。

冷却水を補給・注水するための大容量送水ポンプ車も配備。

構内では、津波の影響を受けない高台に設置した淡水貯水槽やガスタービン発電設備、総延長約800メートルの巨大な防潮堤の構造などについて説明を受けました。PRセンターに戻った後は、2号機の原子炉建屋やタービン建屋の中を360度好きな方向で自由に見ることができる「女川原子力発電所バーチャル見学」を実施。設備の「強化」「多様化」「多重化」を組み合わせ、万全に備えるための対策がなされていることを知ることができました。

 

見学を終えて学生へ伝えたいこと

 夕方、バスは無事に小白川キャンパスへ到着しました。「怖いというイメージが先行しがちな原子力発電について、学生たちには風評だけで判断せず、実際に見たことをもとによく考えるというのが今回のねらいです。ネットなどの情報をそのまま受け取るのではなく、自分事として考え判断するスキルを身につけてほしい」と山形大学大学院教育実践研究科教授の今村哲史さん。14名の学生たちはたくさんの学びを得て、原子力発電や日本のエネルギー事情についてさらに理解を深めることができました。

 

VOICE 見学会の感想

「石巻出身なのですが、こんなに安全性に配慮されているとは知らず、驚きました。VR視聴をはじめて体験して、施設内を見ることができたのが新鮮でした」

(大学院2年生)

 

「防潮堤を間近で見て、災害への備えが幾重にもなされていることを知りました。安全対策に終わりはない、という言葉に共感しました」

(2年生)

 

「原子力発電所の敷地がとても広くて、実際に見てびっくりしました。1/2の原子炉模型で発電の仕組みを説明してもらい、とてもわかりやすくてよかったです」

(2年生)

 

「原子力発電所=危険、怖いというイメージが緩和。原子力発電が効率よくエネルギーを生み出せると知り、エネルギーミックスの重要性を再確認しました」

(大学院1年生・現職教員院生)

 

「百聞は一見に如かず。実際に自分の目で見て確かめた経験を、将来教員として子供たちを教える際に生かしてほしいですね」

山形大学大学院教育実践研究科
今村教授

 

【取材協力】東北電力山形市店 総務広報グループ


最新の情報とは異なる場合がありますので、ご確認の上、お出かけ下さい。

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