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頑張りすぎない子育てのコツ

けんこうnavi

掲載号:mamaid 2020年1月20日号

どんなに忙しくても自分のカラダについて、そして家族の健康に関心を持っておくのは大切です。このページは医療や健康に関することをその道の専門家にわかりやすく教えてもらうコーナー。女性として、母として知っておきたい基礎知識をおさえておきましょう。

TOPICS1 悩みは、頑張り過ぎのサイン

 夫婦間や嫁姑、職場など、私たちの人間関係において悩みは尽きないものです。特に、子育ての場合、子どもが過ごす環境の変化、心の成長によってコミュニケーションの取り方も変化し、どのように接していいのか悩むママも多いもの。私自身も、子どもの不登校で悩んだ時期がありました。
 もし、「子どもに優しくしたいのに、顔を見るとイライラしてしまう」「怒ってばかりで、時々自分が嫌になる」「自分の子育てに自信が持てない」というときには、ママ自身が少し頑張り過ぎてしまっているのかもしれません。大切なのは「優しいママ」「いつも笑っているママ」など「あるべき姿」に近づこうと頑張ることではなく、「そのままの自分」を大事にして子育てをすることです。そこで今回は、自分自身をよく知ることを学んでいきましょう。

TOPICS2 ジョハリの窓で知る「本当の私」

 まず、みなさんは自分のことをよくわかっていますか? 実は、自分が思っている自分の姿と、他人から見た自分の姿には違いがあります。
 そこで、ジョハリの窓を使ってみましょう。これは、1955年サンフランシスコ州大学の心理学者、ジョセフ・ルフト氏とハリトン・インガム氏により考案された自己分析の一種で、自己が認識している自己と他人が見ている自己を「開放」「秘密」「盲点」「未知」の4つに区分して自分を理解するというものです。開放の窓は、「自分自身も知っていて他人も知っている自分の情報」。秘密の窓は、「自分は知っているけど、他人は知らない自分の情報」です。盲点の窓は「自分は知らないが、他人は知っている自分の情報」で、未知の窓は、「自分も他人も気づいていない、あるいはまだ発見されていない情報」です。

TOPICS3 自分の窓を広げていこう

 開放の窓が広いほど、自分を他人にもわかるように表現できている状態です。しかし秘密の窓と盲点の窓が広いと、本来の自分とかけ離れた状態でコミュニケーションをすることになり、ストレスを感じやすくなります。ストレスを減らすには、秘密の窓と盲点の窓を小さくし、開放の窓を広げていくことがポイントです。
 秘密の窓を小さくするために、信頼できるパートナーや友人に、自分の好きなことや夢、特技など「私」のことを話してみましょう。子育て中は、会話の中心が子どもや家族のことになりがちなので、無意識に「ママ」や「妻」という役割を演じてしまいます。そこで素の自分とのギャップが大きくなればなるほど、生きづらさや虚しさを感じてしまうのです。素の自分を表現することは、「わたしの気持ちを大切にする」こと。これができれば、次第に「相手の気持ちも大切にする」ことができるようになります。

TOPICS4 見方を変えて、ポジティブに

 また、盲目の窓が大きいと、知らず知らずのうちに相手を傷つけたり不快感を与えたりしまいがちです。時々は周りに自分の印象を聞いて、気がついていない自分の情報を集めてみましょう。自分への理解を深めて開放の窓に移すことができれば、自分の可能性がもっと広がっていきます。

 自分のことを話すのは少し抵抗があるかもしれませんが、友だちの意外な一面を知って、急に親しみを感じた経験はありませんか? あるいは、何気なしにつぶやいたら、同じように感じていた相手と盛り上がり、価値観の同じ友人が増えたと思ったことはありませんか? 自分ではマイナスと感じている部分も、見方を変えれば魅力になります。ありのままで大丈夫です。どうか、自分自身を大切になさってくださいね。

 

アドバイスいただいたのは…
おやコミ研究所 代表 鈴木洋子さん
11月15日に山形市男女共同参画センターファーラで開催された「がんばらない生き方」のセミナーをまとめました。

山形市銅町2-13-40
TEL:023-623-6584 
http://oyacomi.jp/

 


最新の情報とは異なる場合がありますので、ご確認の上、お出かけ下さい。

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