掲載号:mamaid 2020年6月20日号
どんなに忙しくても自分のカラダについて、そして家族の健康に関心を持っておくのは大切です。
このページは医療や健康に関することをその道の専門家にわかりやすく教えてもらうコーナー。
女性として、母として知っておきたい基礎知識をおさえておきましょう。
過度な日焼けは、肌が軽い熱傷を起こした状態となり、ヒリヒリと痛みを伴い治るまでの数日は大変苦痛です。紫外線は単に日焼けやしみ、シワの原因となるだけではなく、長期的な影響として皮膚がんのリスクが挙げられます。これからの高齢化社会おいて健やかな肌を保つためにも、子どもの頃から適切な紫外線対策を行うことが大切となります。
とはいえ、紫外線を全く浴びないような過剰な紫外線対策はNG。生活の中で 時間や場所、服装に気をつけて、強い光を浴び過ぎない生活を意識していきましょう。まずは1日のうちで紫外線は10時から14時の間が一番強くなりますので、この時間帯にきちんとした紫外線対策を行うことが基本です。
日本臨床皮膚科医会・日本小児皮膚科学会では、以下のような統一見解を発表しています。「帽子のつばが7㎝あれば約60%の紫外線をカットすることができるので、なるべく被るようにしましょう。七分袖や襟付きのように体を覆う部分が多いほうが紫外線から肌を守ることができます。サンスクリーン剤を使用する場合には、「SPF15以上 」「PA++~+++」を目安に 無香料 および 無着色 の表示のあるものを選び、2,3時間ごとに重ね塗りをするとより効果的です。プールでは「耐水性」または「ウォータープルーフ」の表示があるものを選び、泳ぐ際にはラッシュガードを着用するのも紫外線防御に役立ちます。
なお、赤ちゃんがサンスクリーン剤を使用するのは、6ヶ月頃が目安としましょう。
日焼け止めの塗り方 | |
顔
パール1ヶ分を指先に取り、額、鼻の上、ほほ、アゴに分けて置き、まんべんなく塗りのばす。さらに、もう1度同じ量を重ねづける。 |
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腕や足
容器から直接 肌の上に乗せて円を描くように均一にムラなくのばす。 |
子どもは皮膚が薄いため、特にアトピー性皮膚炎など元々皮膚が敏感なお子さんは、日焼けの刺激によって症状が悪化することもあります。最近耳にする日光アレルギーとは光線過敏症の一つで、日光に当たってすぐにかゆみや赤みがでる日光蕁麻疹や、日焼けの数時間から数日後にかゆみや赤いブツブツが出る多形日光疹が含まれます。
ただしこれらは20~40代の女性に多く見られ、子どもにはまれとされています。しかし、乳幼児では、通常の日焼けよりも強い症状がでたり、痕やしみが残る場合は遺伝的、慢性的な疾患なども隠れていることがあるので一度皮膚科を受診してみましょう。
日焼けをした後は、日焼け止めを落として皮膚を保湿し、水分もいつもよりは多めに摂ることも大切です。肌が火照っているときは、水道水程度の温度で冷やし様子を見るとともに、翌日になっても改善しないときは皮膚科を受診してみるのもいいでしょう。また 、夏は虫刺されやあせも、とびひなどの皮膚炎も起こしやすい時期です。かゆみが続いたり痛みが生じたときは状態が悪化していることもありますので、皮膚科への相談をお薦めします。
紫外線は4月から9月にかけて強くなり、皮膚は夏から秋にかけて角質が厚くなります。同じ紫外線でも秋より春のほうが紫外線に対する抵抗力は弱いため、夏前の今が皮膚トラブルの生じやすい時期と言えます。特に6ヶ月未満の赤ちゃんが外で遊ぶ場合は、木陰や日陰を選び、衣服や帽子などで遮光するなど予防してあげましょう。
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