かかりやすいからこそ知っておきたい！中耳炎と最新のアレルギー治療

健康Navi

掲載号：mamaid 2019年5月20日号

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どんなに忙しくても自分のカラダについて、そして家族の健康に関心を持っておくのは大切です。
このページは医療や健康に関することをその道の専門家にわかりやすく教えてもらうコーナー。
女性として、母として知っておきたい基礎知識をおさえておきましょう。

 

TOPIC01　子どもだからこそかかりやすい急性中耳炎

急性中耳炎は、幼児期から小学生頃まで、最もかかりやすい感染症の一つです。風邪が原因であることが多く、鼻やのどに付着した細菌やウイルスが、「耳管」という管を通って中耳に入り、感染することで起こります（下図参照）。急性中耳炎の場合、急に強い痛みを感じ、発熱や耳のつまり、耳だれなどの症状が現れます。赤ちゃんの場合は、急に泣き出したり、不機嫌になったり、耳をよく触ったりすることで気がつくことが多いです。比較的短期間で治る場合が多いので、まずは抗菌薬や鎮痛剤を用いて様子をみます。痛みが長引く場合、鼓膜切開も行いますが、鼓膜は切っても数日で自然にふさがるので心配はありません。少し良くなると途中で治療をやめてしまう方もいますが、完全に治らないままにしておくと滲出性中耳炎や慢性中耳炎に移行してしまうこともあります。

 

TOPIC02　自覚症状がない中耳炎もあります

滲出性中耳炎（しんしゅつせいちゅうじえん）は、鼻すすりをしていたり、急性中耳炎が治りきれていないことが原因で、中耳に水（分泌液）がたまり、鼓膜の動きが悪くなってしまう病気です。そのため、耳の聞こえが悪くなり、耳がふさがった感じがします。急性中耳炎と違い、自覚症状がないため、周りは気がつくまでに時間がかかることがあります。呼んでも返事をしない、テレビを見る際に音が大きい、近づいて見る、聞き返しや聞き間違いが多い、よく耳を触るという様子が見られたら、一度受診することをおススメします。症状によって治療法は異なりますが、治るまでに時間がかかり、再発することが多いので、根気よく治療を続けることが大切です。

 

TOPIC03　正しい鼻のかみかたを習慣に

中耳炎の予防には、鼻をかむことが効果的です。鼻がかめないころは、まめに鼻水を拭き、必要に応じて吸引してあげましょう。大人の真似ができるようになったら、ティッシュペーパーを細長くカットしたものを鼻にあて、鼻から息を出す感覚をわかりやすく見せてあげましょう。言葉で伝えるよりもコツをつかみやすくなります。4歳頃までには1人で鼻をかめるようになるので、正しい鼻のかみ方を伝え、習慣づけてあげましょう。スイミングに通うお子さんの場合、塩素が刺激になり鼻水が出やすくなるので、プールの前後は鼻をかむ習慣をつけてください。

 

TOPIC04　気になる！耳のケアとアレルギー

耳のケアは、月に1回、綿棒で耳の入り口を軽く拭く程度で十分です。奥にある耳あかは、自然と外に出てくるので、無理に奥まできれいにする必要はありません。また食べ物をよく噛むと自然と耳あかが出やすくなるので、食事習慣の見直してみるといいでしょう。耳あかは、ベタベタタイプとカサカサタイプに分かれますが、これは遺伝による体質の違いです。ベタベタタイプの場合、汗腺の数が多く汗をかきやすい体質であるため、思春期になると体臭が気になってくる方もいますので、注意が必要です。
また最近は、花粉症にかかるお子さんの年齢が年々低くなっており、症状を軽くする薬は6カ月ころから服用することもできるようになりました。スギ花粉症の舌下免疫治療法などアレルギーの根本治療法の保険診療も始まっていますので、鼻水が多い、薬を飲んでもなかなか止まらないというときは、一度耳鼻科受診をお勧めします。

 

アドバイスいただいたのは… みみ・はな・のど おおたけ医院 院長　大竹 祐輔 山形市南三番町7-18 電／023-633-2571 HP／otake-orl.jp

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