テレビ局で報道記者として第一線で活躍。国際結婚してバイリンガル子育てに頑張るママを紹介します。

あるママの一日

掲載号：mamaid 2019年12月20日号

• あるママの一日mamaid

テレビ局で報道記者として第一線で活躍。国際結婚してバイリンガル子育てに頑張るママを紹介します。

家族のコミュニケーションは多言語で

　郁乃さんは大学時代フィリピンに留学した際、「助けを必要としている人たちのことを伝えたい」との思いを強くし、報道記者としてNHKに入局しました。山形放送局に配属後、技能実習生として来日していたフィリピン人の夫と出会い、結婚。銀志くんは、夫の母国で出産し、産後は義両親や親族と大家族での子育てを経験しました。
　現在は、夫の職場が近い東根市に住み、夫婦で支え合いながら仕事と子育てを両立する毎日です。記者の仕事は、県外出張があったり、土日も出勤になったりと、責任が重く時間も不規則。「息子にさみしい思いをさせていないか」と不安もありますが、「一緒に過ごせる時間はギュッと抱きしめて愛情を伝えています」と郁乃さん。自身は幼少期アメリカで暮らしていたこともあり、「息子には、世界中の人とかかわってほしい」と、英語教育をする園に通わせ、家でのママと銀志くんの会話は英語のみ。パパとはフィリピンの公用語で会話しているそうです。

ママの視点で伝えるニュースに注力

　日々の仕事は、取材し映像を編集してニュース番組に解説として出演するなど、多岐にわたります。そんな中で、ママになったことで視野が広がり、仕事で関心を持つテーマにも変化がありました。取材で重い病気や障害が原因で預け先がない「医療的ケア児」の存在を知り、衝撃を受けた郁乃さん。この現状を広く伝え、問題提起したいとの思いから、4月には山形発で全国版の番組として放送しました。
　今後発信したいテーマは、教育の現状、障害のある子どもへの支援など、やはり子どもを持っているからこそのものです。「ニュースとして伝えることで、子育てしやすい社会、ママたちが生活しやすい社会を目指したい」という郁乃さん。山形は自然が多く子育てしやすいと感じているそうで、家族で休日に自然の中で過ごすのが癒しの時間です。自分自身も子育てに悩みながらも、前向きに仕事との両立に向き合っています。

ママ技

野菜たっぷり! フィリピン家庭料理「Pinakbet」（ピナックベット）
野菜を切って調味料と炒めるだけの簡単レシピ。日本人の口にも合う優しい味わいで、ごはんが進みます。

＜材料＞ 4人分

・豚もも肉…200ｇ
・長なす…2～3本
・オクラ…2袋
・かぼちゃ…1/2コ
・玉ねぎ…1/2コ
・にんにく…1かけ
・サラダ油…適量
・ナンプラー、オイスターソース…各大さじ1と1/2
豚肉、かぼちゃ、長なす、オクラは一口大にカットしておく

＜作り方＞

・フライパンにサラダ油をひき、みじん切りにしたにんにくとスライスした玉ねぎ　　を炒める。
・にんにくの香りが立ってきたら豚肉を入れ、色が変わるまで炒める。
・かぼちゃは皮をむき、火が通りやすいよう薄めに切る。かぼちゃをフライパンに　　入れナンプラーをひと回し入れたら、かぼちゃが柔らかくなるまで蓋をして蒸す。
・なす、オクラを加え、オイスターソースを全体にかける。野菜に火が通るまで　　炒める。
※かぼちゃは火を通しすぎず、適度に食感を残すのがポイントです。調味料の量は　お好みで調整してください。

【後記】

ハードな記者の仕事をしながら、子どもにもしっかり向き合っている姿が印象的でした。ママならではの視点で伝えてくれるニュース、これからも楽しみです。

 

---

最新の情報とは異なる場合がありますので、ご確認の上、お出かけ下さい。