地域の魅力を具材に詰めた、
ここでしか出会えないパン

げたぱん＆はなお大町｜人気のベーカリーの美味しさの秘密！

掲載号：ZERO☆23 2022年2月27日号

毎日食べたいしあわせパン ZERO☆23 パン新庄市

下駄のマークが目を引く、商店街の一角に佇むお店。

ここは売り切れ必至の人気店「げたぱん」の新庄2号店です。パンの香りと、ユーズド感漂う杉材のカウンターの雰囲気が相まって、店内はなんとも言えない心地よさ。オーナー夫妻が、奥さんの実家である履物店のスペースを借りて、自家製酵母でつくる無添加パンの販売を始めたのが12年前。各地で開催されるマルシェに参加したり、雑誌に掲載されたりしたことをきっかけにメディアでも取り上げられるようになり、その評判は瞬く間に広がっていきました。

ぬくもりを感じる木製のショーケースに所狭しと並ぶのは、個性豊かな20種類のパン。

ベーシックなものだけでなく、「甚五右衛門芋とエビとホワイトソース（324円）」「金山町ピーナッツクイニーアマン（270円）」などユニークなネーミングのものも。聞けば「伝統野菜の甚五右衛門芋や金山町産のピーナッツのように、この土地で育てられてきた食材を取り入れて、当店でしか味わえないパンをつくっています。がんばっている生産者を応援したいという思いもあって」とのこと。

春はアサツキの新芽や山菜、夏は鮭川村のいちご、最上町のトマト、真室川町の勘次郎きゅうりなど、地域で受け継がれてきた農作物をパンやフルーツサンド、サンドイッチの具材に。意外性のある食材でも躊躇なく取り入れられるのは、パンだけでなくイタリアンの料理人としてのキャリアを持つ店主のアドバンテージがなせること。地域の人とつながりながら、パンづくりを通して地元の魅力を発信しています。