GOURMET たべる

やまがたの町中華 No.1

栄幸亭

掲載号:ZERO☆23 2020年4月27日号

長年通うお客さんに届ける、創業から変わらぬ幸せな味

 赤い看板に暖簾と、どこか昭和な風情を感じるお店。1985(昭和60)年に創業し、今年で35年目を迎える「栄幸亭」の店内は当時の面影を残したままです。店主を務めるのは、朝日町出身の長岡幸市さん。高校卒業後、県庁の裏手にある食堂「材木亭」で経験を積み、7年間の修行を経て20代半ばで自分の店を持ちました。
 数ある料理の中でも、看板メニューはチャーハン。席に座り注文すると、ご主人が厨房でジャアッと音を立てながら食材を炒め、手際よく鍋を振るいます。カツカツと響くお玉の小気味よい音、もくもくと湯気が立ちのぼり、こうばしい香りが食欲をそそります。味付けは塩・コショウ、料理酒、最後に醤油で香り付けとごくシンプル。盛り付ける時はあえて圧縮せず、パラパラの状態を保ったまま提供しているのがこだわりです。「創業当時から料理の味は変えず、昔ながらのおなじみの味をふるまっています。数ある飲食店の中から、自分の店を選んでくれるのはうれしいですね」と長岡さん。酢豚定食、麻婆豆腐定食など、定食系のラインナップも並びます。
 店名には、長岡さんの名前「幸」の一文字が。「”栄える幸せ “っていいなぁと思って」と、お店への素直な思いが込められています。そのおかげか、創業当時から通うお客さんも多数。昔からのお客さんが孫を連れてくるなど、3世代にわたり店に足を運ぶ方も。「そういった方々が来ると、まるで自分の孫を見ているような感じになります。この仕事をやっていてよかったなと思うんです」とご主人は笑顔で語ります。
 現在は奥さまと二人でお店を切り盛りしながら営業中。これからも地域に寄り添いながら、店名になぞらえ人々の幸せが栄えていくよう、長岡さんは厨房で腕を振るい続けます。

普通盛りでも400グラムとボリューミーなチャーハン(650円) 豚骨、鶏ガラをベースにしたタンメン(塩スープ)(700円)
その名の通り、箸で掴むのがやっとの大きさのジャンボギョウザ(5個 350円)  
創業当時から使っている寸胴など、調理道具も昔からの愛用品。
 
栄幸亭
(エイコウテイ)

住/山形市桜田東3-8-5
電/023-642-4807
営/11:30〜21:30
休/火曜
駐/有

テイクアウトOK
※麺類以外のほとんどのメニューがお持ち帰り可


最新の情報とは異なる場合がありますので、ご確認の上、お出かけ下さい。

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