LIFE くらす

女の子のからだのしくみ

けんこうnavi

掲載号:mamaid 2020年4月20日号

どんなに忙しくても自分のカラダについて、そして家族の健康に関心を持っておくのは大切です。
このページは医療や健康に関することをその道の専門家にわかりやすく教えてもらうコーナー。
女性として、母として知っておきたい基礎知識をおさえておきましょう。

 

TOPIC1 思春期早発症とは?

 子どもたちの体は、成長にあわせて性別ごとの特徴が次第にはっきりとします。女の子の場合、約7~12歳頃に「第二次性徴」が始まり心身ともに大きく成長していきます。ただし、それぞれの成長の定義よりも早い成長がみられたら「思春期早発症」の可能性があります。
 あまり成長が早くなってしまうと、身長の伸びが早く終わるため結果的に低身長になり、まれに他のホルモンの病気が隠れている場合もあります。また、周りのお友だちとの違いに本人の気持ちが追いつかず、成長そのものが心理的な負担になってしまいます。発育には個人差がありますが、もし目安よりも早く体の変化が見られたら、一度かかりつけの小児科に相談してみましょう。必要であれば精密検査を行い、薬による治療で成長の様子を見守ります。

 

TOPIC2 初経とおっぱいの発達

 卵巣が女性ホルモンを出し始めると、おっぱいの発達が始まり、女性ホルモンが徐々に増えることによって、陰毛発育、初経へと成長が進みます。初経の前には、女性ホルモンの影響でおりものが出る場合もありますが、透明や白っぽいものであれば心配はありません。ただし、幼児期にカスのようなポロポロとしたおりものや、嫌な臭い、かゆみや痛みを訴える場合は、炎症によるおりものですので治療が必要となります。
 また、おっぱいの発達が始まると、乳首の部分がコロコロと硬くなり痛みを感じます。左右差がありますので、片方だけが痛む場合でも心配はいりません。発達に合わせて、乳首の痛みを保護したり、胸が透けにくいタイプの下着を選び、適切に身に着けましょう。発達の早い子の場合は、恥ずかしさから猫背になりがちですので、姿勢にも気をつけるよう声をかけてください。

 

TOPIC3 女の子のママになったら気をつけて欲しいこと

 現在は、小学4年生頃に男女一緒に2次性徴について学びます。「大きくなったら」「時期がきたら」と先延ばしせず、子ども自身が体の変化に困った時、戸惑った時に相談しやすいよう、小さい頃からオープンに話す雰囲気を作りましょう。
 また、女の子のママであれば、自身もかかりつけの婦人科を見つけておくと、お子さんの体の成長について相談しやすくなります。子宮頸がんは子育て世代の女性(20代~40代)の罹患率が高い傾向がありますので、特に症状がなくても定期的に子宮頸がん検診を受けておきましょう。そして、子宮頸がんには予防ワクチンもあります。お子さんが小学校6年生から高校1年生まで接種することが可能になりますので、ワクチンの有効性とリスクを十分理解し、対象年齢になったら接種することをお勧めします。

 

TOPIC4 これから心配な「ダイエットの低年齢化」

 最近、小学校高学年にやせ傾向のお子さんが見られます。特に、完璧主義、頑張り屋の子に多く、食べないことがすぐに体重の変化として現れるため、極端なダイエットにつながってしまうケースもあります。体重の急な減少は心身の成長に大きく影響を与え、月経も止まります。思春期は、骨や筋肉、脳の発達に必要な栄養を貯金する時期です。ママの口ぐせが「痩せたい!」になっていませんか? 痩せることよりも健康になるような食事を、親子一緒に考えていきましょう。
 いまはネットで多く情報が手に入る時代です。しかし、健康問題に関しては個人の見解も多く、全てが正しい情報とは言えません。「セイシル」というサイトでは思春期ならではの体の変化を知ることができますので、ぜひ参考になさってください。

 


アドバイスいただいたのは…

さとこ女性クリニック
井上聡子先生

住/山形市大字中野4103
電/023-687-0213
休/木曜・土曜午後、日・祝日
http://www.satoko-clinic.info


最新の情報とは異なる場合がありますので、ご確認の上、お出かけ下さい。

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