直して住もうよ living design EEdore（イイドレ）

住み慣れた家をライフステージに合わせてアップグレード

こだわって建てた家も長く暮らしているうちに家族構成が変化したり、生活スタイルも変わっていくものです。つまり、それに合わせて暮らしやすい住まいのかたちも変わっていくということ。長く快適に暮らすには、ライフステージの変化に合わせたリフォームが必要になります。今回は、庭のリフォームを行ったNさんのリフォーム例をご紹介しましょう。

思いきって庭を整備して、手入れの必要な部分を最小限に

地面を手間のかからない人口芝で覆うほか、世話ができる範囲で木々を残しました。

場所は山形市の中心部、住宅地にある一戸建て。「庭の草木が大きくなり過ぎて、自分だけでは手に負えなくなってしまって」という施主のNさん。庭仕事は天候に左右されることも多く、季節によっては作業できる日が限られてしまったり、思うように作業がはかどらないことも少なくありません。収拾がつかなくなるほどに生い茂ってしまうと、きれいに整備するのはかなりの労力が必要になります。

そこで、長年親交のあるリビングデザインEEdore（イイドレ）の建築士・田久保さんに相談することに。庭をなくしてしまおうという案もあったそうですが、それはさすがにもったいないとリフォームを提案。できるだけメンテナンスに負担のかからないように庭を整備して、植えてあった木々を生かしながら、手入れのしやすい環境をつくるために、メイン部分に人工芝をはることにしました。

庭の広さは30坪ほど。1坪は約3.3平方メートルで、およそ畳2枚分。30坪の庭は60畳分の広さになります。リフォーム前は木々が生い茂り、植えた植物や雑草が入り乱れていました。悩みを解消するには、手入れできない樹木は思いきって伐採するなど、不要なものや手間のかかるものを取り除くことが、リフォーム成功の近道です。Nさんの場合は、できるだけ手間のかからない庭を希望されていることもあり、一部の木を残して伐採することになりました。

土のままにしておくと雑草が生えてくるので何とかしたいという場合には、人工芝で覆うのもひとつの選択。草むしりの手間がかけられない人にもおすすめ。

家の外観に調和するナチュラルなアプローチ。庭の使い勝手をよくするには、外に出やすくするよう足元の整備も必要。

手入れの必要が少ない庭をつくるには、エリア分けが重要

忙しいとつい後回しになってしまう庭のお手入れは、年々メンテナンスが追いつかなくなる方も少なくありません。緑豊かな庭を美しいままキープするには、定期的な手入れが欠かせないのです。しかし、庭仕事というのは天候に左右されることも多く、暑さのきびしい夏や寒い冬には思うように作業がはかどらないこともあるでしょう。

そこで、まず大切なのがエリア分けを明確にすること。低木を植える場所、ハーブや野菜を植えて家庭菜園を楽しむ場所、モッコウバラや草花を植えた花壇など、あらかじめ明確に区切っておくことで、植物が成長しても収拾がつかなくなるのを避けられます。

レモンバームやミントなど、気軽に使えるハーブもまとめて植えて。

低木は数を減らすことで手入れの必要がなくなりますが、雑草は放っておくことができません。でも、植栽スペースの範囲内であれば雑然としすぎることもありません。草むしりの手間を減らすには、雑草が生えにくい環境にすることも大切です。今回は庭の大部分を人工芝で地面を覆い、この問題をクリアしました。人工芝は見た目が美しく、手入れがラクな庭材として近年人気の庭材です。このように手入れ不要の場所をつくり、エリアを限ることで、気楽にガーデニングを楽しむことができるようになります。

ロシアの「ダーチャ」をイメージしたリビングにもマッチ

Nさんはロシア文学に造詣が深く、本棚には数々の名作が並んでいるほか、かわいらしいマトリョーシカが飾られていました。グリーンを基調にまとめられた室内に、挿し色として赤をきかせたハイセンスなリビングはロシアの「ダーチャ」をイメージしたといいます。

中庭に植えてあった柿の木は、明り取りの窓に光が入らないほど大きく育ち過ぎていたため昨年思いきって伐採。日差しが差し込むようになり、部屋の中が明るくなりました。

「ダーチャ」とは菜園付き別荘のこと。日本での「別荘」という言葉からイメージされるものとは違って、ロシアではもっと生活に密着した実用的なものです。ロシアに暮らす人の住まいは、コンパクトな狭小住宅が一般的。平日は都市部で過ごして、週末には郊外にあるダーチャに移動して、菜園で野菜を育てたり、庭仕事を楽しむ生活スタイルが伝統的な文化となっています。

このリビングにはキッチンもついていて、LDKのスペースを利用して料理教室やホームパーティとして使えるレンタルスペースとしての貸し出しも考えているそう。
お問い合わせはliving design EEdore（イイドレ）まで。

ウッドデッキや塀も5年ぶりに塗り替えて、明るい雰囲気に。庭へのアクセスも快適です。

まとめ

きれいな植物や花々に囲まれた庭にしたいと思ったら、気になるのはメンテナンスのこと。庭仕事というのは、夏は暑くて冬は寒く、力仕事も多い重労働です。庭仕事が好きな方にはそれも醍醐味と楽しめるかもしれませんが、あまり時間をかけられないという方には手入れはラクであるほどありがたいはず。リビングデザインEEdore（イイドレ）の建築士・田久保さんなら、住む人の目線に立って、お手入れが少しでもラクになるような庭づくりのポイントをご提案します。