SPECIAL 特集

いま、山形のビールが盛り上がりを見せています。
新たに誕生したブルワリーから、長年に渡って地ビール文化を牽引してきた醸造所まで、県内のブルワリーをご紹介。

米沢ジャックスブルワリー

掲載号:ZERO☆23 2019年7月27日号

 

クラフトビールに心奪われた、若きクラフトマンの挑戦

 米沢市の中心街から車で約20分。昨年の初リリース以来、県内外で注目を集める「米沢ジャックスブルワリー」は、田畑に囲まれた風光明媚な場所に醸造所を構えます。代表の槙山秀都さんは米沢出身。友人のジャクソンさんが個人で醸造したビールとの出会いが、ブルワリーオープンのきっかけでした。

「アメリカは、日本ほど酒税法が厳しくないので、趣味でビール醸造している方がいます。ジャクソンもその一人で、彼のつくったビールを飲む機会があったんです。それまで、ビールは〝工業製品〟のイメージでしたが、ジャクソンのビールはつくり手の個性が味わえるもので、非常に衝撃を受けたことを覚えています」

 その後、槙山さんはブルワリーの開設に着手。東京のブリューパブ(小規模なビール工場とそこで醸造したビールを提供するパブ)などで修行した後、昨年3月に酒造免許を取得。ジャクソンさんの愛称「ジャックス」を冠し、ブルワリーを立ち上げました。

 

代表の槙山さん(左)と、取材日に偶然、山形に滞在していた、ブルワリー開設のきっかけとなったジャクソンさん(右)。二人の出会いが新たなブルワリーを生みました。

「昨年7月に米沢で行われた毎年恒例の食イベント・Y-1グランプリでペールエール、ゴールデンエール、IPAの3種類を販売しました。ビアギークと呼ばれるビールマニアも県外から駆けつけてくださり驚きました」と槙山さん。その後もビールのラインナップを増やし、着実にファンを拡大しています。さらに、槙山さんは今後について、「米沢は昔、ホップの産地でもあったそうです。自分たちも、いずれは原材料の生産からしたいと考えています」と話します。現在でも、副原料として、ブルワリーのすぐ近くの畑で収穫されたさくらんぼを使ったビールをリリースするなど、土地に根付いたビールづくりも意識しています。

「地元の方の多くは、普段、大手メーカーさんのビールを飲んでいると思います。もしかしたら、うちのビールが初めて飲むクラフトビールになるという方も少なくないのかもしれません。おいしくおもしろいビールをつくり、山形の人たちに少しでもクラフトビールの魅力を伝えられればと思います」。若木醸造家の想いを詰めて、ジャックスのビールは羽ばたいていきます。

「地元の方の多くは、普段、大手メーカーさんのビールを飲んでいると思います。もしかしたら、うちのビールが初めて飲むクラフトビールになるという方も少なくないのかもしれません。おいしくおもしろいビールをつくり、山形の人たちに少しでもクラフトビールの魅力を伝えられればと思います」。若木醸造家の想いを詰めて、ジャックスのビールは羽ばたいていきます。

さくらんぼ、そばなどを使った期間限定ビールも(定番含めビールは864円〜918円)。醸造所には3種類の樽を設置し、順次、中身を入れ替え醸造しています。「自分の名前が入ったブルワリーに初めは驚いたが、とても光栄」と取材中に喜びを語るジャクソンさん。槙山さんは「山形にビール文化を根付かせたい」と意気込みます。

INFORMATION

●代表銘柄とビアスタイル ▷ ゴールデン エール(エール/ゴールデンエール)、ペール エール(エール/ペールエール)、セッションIPA(エール/セッションIPA)、IPA(エール/IPA)

●直売 ▷ あり(営業日などはお問い合わせください)

●ブルワリーで飲食 ▷ 不可

●おもな販売店 ▷ 道の駅米沢(米沢市川井1039-1)、上杉城史苑(米沢市丸の内1-1-22)、おさけマルシェ とうかい(山形市宮町2-4-45)、など 

●おもな飲める店 ▷ SKETCH(米沢市中央1-3-10 2F)、THE ROMP(山形市香澄町1-7-1 2F)

 

■米沢ジャックスブルワリー
ヨネザワジャックスブルワリー

TEL 0238-33-9558
住/米沢市李山5471

 

 

 


最新の情報とは異なる場合がありますので、ご確認の上、お出かけ下さい。

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