山形駅から徒歩5分。気軽に立ち寄れる「角打ち」が登場
さけ家こんこん
掲載号:ZERO☆23 2020年11月27日号
昔から変わらぬ味と伝統を大切にした、老舗のうなぎ店。
運送業、旅籠屋など江戸時代よりさまざまな事業を営んできたあげつまは、1922(大正11)年に山形で初めてのうなぎ・川魚料理専門店を開業。かつて志賀直哉が訪れ、歌人・斎藤茂吉もあげつまのうなぎを食したことを日記に記しており、文豪たちもそのうなぎ料理を味わってきました。店では朝早くから炭をおこし、いけすで泳ぐうなぎをさばいていきます。食材はなるべく地物を扱い、調味料なども全てつくり手の顔が見えるものを使用。
長きにわたりあげつまがこだわっているのは、目に見えないものを大切にするということ。川の流れをきれいにすれば店が繁栄するという教えから、近くを流れる御殿堰の水流をきれいにしたり、代々氏神として祭られている「正一位藤金稲荷大神」に毎日お参りしたりと、昔から続く伝統を重んじています。
9代目の若女将・揚妻佳奈子さんは「伝統を守り、昔と変わらない味を届けていきたいです。これからも地道な積み重ねを続け、お客さまから信用、信頼を得ていきたい」と話します。
変わらない味と店を大切にしてきたからこそ、時代が変わっても地域に根付き、人々に愛され続けているのかもしれません。
うな重 竹重(中串2切) 7,370円 ※吸物、自家製香物、旬の小鉢付き
肉厚のうなぎの旨みがじゅわっとあふれだす絶品の料理。ほかミニ(並串1切 2,970円)、松重(中串1切 4,070円)などもあり。
大広間は大正当時のまま。数寄屋造りの「竹の間」、下座床の「残月の間」など、歴史ある貴重なお座敷が数多く残っています。
江戸末期頃は、笹谷を越えて竹籠で松島湾の天然うなぎを運んでいました。現在は愛知の三河一色産のうなぎを使用。
毎日継ぎ足しながら守り続けてきた家伝のタレ。炭で焼き上げたうなぎに合計3度タレを付け、旨みを閉じ込めています。
神仏を大事にする精神を忘れずに。氏神として大切にされている「正一位藤金稲荷大神」は縁結びの御利益があります。
住/山形市緑町3‐7‐48
電/023(631)2738
営/11時30分〜15時(L.O.14時)17時〜21時(フードL.O.20時、ドリンクL.O.20時30分)
休/月・火曜
駐/有
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